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プロフィール

sio

Author:sio
自分の暮らす街が世界で一番素敵と思える場所になったら、こんな便利なことはないだろうな。海外旅行に行くお金もない貧乏学生時代、よくそんなことを思った。

いま、曲がりなりにも”大人”と呼ばれる年齢になり、これまで見聞きしてきたものを通してこう思う。「社会」とは、ただそこにそびえ立っているのではなく、手を伸ばせば確かに届く位置にあるものではないかと。ちょっと触れたり、手を加えることで、格段と良くなる可能性を秘めたものではないかと。

圧倒的シェアを持つ県紙が一つ・民放は2社。そんな情報過疎とも呼ばれる宮崎で、第二の県紙、を掲げるのは少しおこがましいが、ここ宮崎に暮らす人に少しでも新しい発見をしてもらえるような、「自分が生きていくと決めたここ宮崎も、そんなに悪くないな」と誰かに思ってもらえるような、そんな情報を発信していければと思っている。

宮崎に縦横無尽に広がっている、たくさんの道を、ひとつひとつ、寄り道しながら。

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【特集/みんなの海へ】海岸行政に住民参加は根付くか③砂浜侵食の仕組み 
2007/12/15 Sat 02:53
hitotsuba-b.jpg

 「砂浜の侵食って、地球温暖化が原因なんでしょう?」。友人から以前こう質問された。

 テレビに映し出される、北極の氷が崩れ落ちる映像。年々気のせいではすまされなくなってきた異常気象。「地球温暖化」という言葉を連日耳にする機会が増えたいま、砂浜が急速に失われていく現象は、イコールとしてとらえられやすいものかもしれない。

 だが答えは、少なくとも今回の宮崎の海岸侵食問題の場合、「No」だ。
 地球温暖化は確かに起きており、今後、侵食の主な要因の一つに台頭してくる可能性はあるが、いま日本で目に見えて起きている砂浜侵食の主な要因ではない。

(※IPCC「気候変動に関する政府間パネル」4次報告によると、世界平均海面水位は1961 年から2003 年にかけて、年平均1.8mm の割合で上昇。1m上昇で約90%の砂浜が失われるともいわれている。(http://www.data.kishou.go.jp/climate/cpdinfo/ipcc/ar4/index.html http://www.erca.go.jp/ondanka/stop/kaimen.html

 日本の海岸侵食問題の第一人者で、なぎさ総合研究所所長の宇多高明氏も、著書「海岸侵食の実態と解決策」の中で「海面上昇であれば全国一律、もしくは世界一律で起きるはずなのに、ほかの国々で昔ながらの広い砂浜がそのまま残されている場所は無数にある」と、現在日本で起きている海岸侵食と温暖化の関係を否定している。
 
 下の図を見てほしい。
20071128032411.png

20071128032452.png
 
 これは、「第一回住吉海岸(仮称)侵食対策検討委員会」で公表された、1986年から2006年までの、石崎川から宮崎空港間の砂の堆積状況だ。青い侵食部分だけではなく、赤い堆積部分もくっきり映し出されている。
(「第一回住吉海岸(仮称)侵食対策検討委員会」資料
http://www.qsr.mlit.go.jp/miyazaki/html/kasen/sskondan/index.html

 海岸の侵食問題は、コンクリートに打ちつける波しぶきや、無残にえぐられた浜崖などが映し出されることが多いが、海岸工学において砂浜の侵食とは堆積とセットの問題である。動くのが当たり前の砂の力学において、侵食とは土砂バランスの変化でしかない。

 ではなぜこのように土砂バランスが崩れたのか。
 海岸行政に住民参加は根付くか。この章ではまず、波と砂との関係や、海岸侵食の仕組みについて説明したいと思う。
                ◇                  ◇

■波と砂と砂浜の関係
070818_1816~01nami.jpg

 寄せては返す波。この波の動きを見ていると、砂も波と共に、沖から岸の前後移動のみをするようにも思える。だが実際には、砂は岸に対し横にも動いている。これを「沿岸漂砂」という。
20071204024714.jpg

  「漂砂」とは、行政や海岸工学上での砂の呼び名だ。
 前回、砂が山から来ることを述べた。この山から海までの砂の流れを総括して「流砂系」、河口にはきだされた砂の海での動きを「漂砂系」と、それぞれ呼んでいる。最近では、『ダムには砂が溜まり海では砂浜の侵食が進む』という状況が各地で起きているため、両方を総合的に考えようという「総合土砂管理」の考え方が広がっている。
kako.jpg

 さてこの河口まで降りてきた砂。これらは打ち寄せる波の動きによってかくはんされ、3次元に広がっていくという。打ち寄せる波に巻き上げられて動いていく砂を「浮遊漂砂」。底部を転がりながら移動する砂を「掃流漂砂」。掃流漂砂よりもさらにまとまって動く砂を「シートフロー」と呼ぶ。
 この砂、どこまでも無限大に海に広がっていくわけではない。ある一定の範囲内でいったりきたりしている。
20071210015034.jpg

 上の図は、石崎浜荘前の海岸の断面図だ。海底が、グラフ左側の汀線(波打ち際)からだいたい300mぐらいのところでぐっと深くなり(トラフ)、浅くなり(サンドバー)、また深くなる、折れ線上になっている。
      ×         ×   
 
この図を見て、「へ~。海の中ってこうなってるんだ。全然知らなかった」という方もいるかもしれない。だがこのように海岸断面図を見なくても、本当は私たちは海に行けば、だいたい海中のどのあたりに砂だまりがあるか、一目でわかる。ヒントは「白波」だ。
 PA0_0032.jpg

 沖合から来た波が、ある一点で両側に割れるときに見られる白波。この白波が立つところの下には、砂浜海岸であれば砂だまりが、岩礁海岸であれば、岩場などのとっかかりがある。
 以前の特集で、海の波は「風波」であることをお伝えした。外洋からきたうねりは、その段階ではうねっているだけで波は割れない。海岸に近付くにつれ、砂だまりや岩場などの地形の変化でつまずき、前に倒れこんむようにして割れるという仕組みだ。
20071210041855.jpg

(「BCMビーチパトロール」HPよりhttp://www.bcm-surfpatrol.com/word.html?uid=&page=1&p=1)
 この波が割れる仕組み。波のうねりの威力が大きければ大きいほど、地形の変化を受けたときに立つ波の高さも大きくなる。それを最もよくあらわしたものが津波だ。
縦スマトラ地震071211_1902~01
(図:上下とも2005年1月23日付西日本新聞朝刊抜粋)
 2005年にインドネシアで起きたスマトラ沖地震では、震源地と沿岸部との間の距離や地形が、その後の明暗を大きく分けた。最大被災地となったインドネシアスマトラ島東端は、震源地との距離が近かっただけではなく、震源地の深い海域から沿岸部までに到達する間にある、浅い大陸棚の幅が狭かったため、地震によって発生したうねりが大陸棚にぶつかり、その衝動で隆起した波が、一気に島に押し寄せた。
縮小スマトラ071210_0434~01

 また、比較的広い大陸棚が広がっていたタイ沿岸部の場合でも、大陸棚の一カ所に地形のくぼみがあったため、そのくぼみで拡散した波と、直線でやってきた波が合わさり増幅したことによる「津波レンズ効果」と呼ばれる現象が起こり、結果的にプーケットが5mほどに高さの津波だったのに対し、そこから60km北に位置するカオラックには10m以上もの高さの津波が押し寄せるという、局地的な被害を招いた。

 このように、波と海中の地形は大きく影響し合っている。
 防災面から、波の威力を弱める緩衝地帯としての砂浜の役割を見直す動きも広まっている。
      ×         × 
 
 砂の動きに戻る。河口まで降りてきた砂は、3次元に広がったのち、おおまかには二つの大きな流れに沿って動きだす。一つは河口から注がれた川からの水が両岸に広がっていくときに一緒に動く「沿岸漂砂」。もう一つは、前後の波の満ち引きによって動く「岸沖漂砂」だ。
 季節や風など、自然に大きく影響されるのが「岸沖漂砂」だとすれば、海岸線の地形に大きく左右されるのが「沿岸漂砂」といわれる。簡単に図にまとめるとこうなる。
20071207023720.jpg

 表中の「限界水深」とは、通常の波の満ち引きで起こる岸沖漂砂や左右に動く沿岸漂砂の移動範囲を示している。ここから先は、上の石崎浜荘の断面図にあったように、水深が深くなり、通常この先には砂はいかないとされている。限界水深は、外洋に面した海岸で、約10mの水深ラインだといわれている。
 この「岸沖漂砂」と「沿岸漂砂」の二つの流れによって陸地に打ち上げられた砂が、砂浜を形成している。下の図は、昭和50年代初めの一ツ葉有料道路の住吉IC前の海岸だ。当時はさまざまなバランスが取れていたため、広い砂浜が広がっていた。
20071126041810.jpg

 
 では、なぜ侵食されてしまったのか。
 侵食の仕組みにうつる。
      ×         ×   
 
■侵食の仕組み
 砂浜侵食には7パターンあるといわれている。羅列すると、
①卓越沿岸漂砂の阻止に起因する海岸侵食
②波の遮蔽域形成に伴って周辺海岸で起こる海岸侵食
③河川供給土砂量の減少に伴う海岸侵食
④海砂採取に伴う海岸侵食
⑤侵食対策のための離岸堤建設に起因する周辺海岸の侵食
⑥保安林の過剰な前進に伴う海浜地の喪失
⑦護岸の過剰な前出しに起因する砂浜の喪失
だ。
 現在、宮崎だけではなく、全国各地で進む砂浜の消失だが、これらはそれぞれ上記7パターンのいずれかか、何パターンかが組み合わさって複合的に起きているといわれている。
海岸侵食の問題と解決策

 今回は、宮崎の侵食問題の要因にもあてはまる、いくつかのパターンについて、宇多高明氏の著書「海岸侵食の実態と解決策」を参考にしながら、簡単に仕組みを説明したい。
(上記7パターンに関しては、同じく宇多氏の著書を参考にしている、鳥取県河川課HP資料P12以降にも解説あり http://www.pref.tottori.jp/doboku/kasen/tori/gaido/pdf/no2.pdf
      ×         ×   

■■■①卓越沿岸漂砂の阻止に起因する海岸侵食■
  「卓越」とは、辞書を引くと、「ほかよりずっと優れていること」とある。この名称の場合、「ほかよりもずっと強い流れ」とでも訳するのだろうか。
  「卓越沿岸漂砂の阻止に起因する海岸侵食」とは、簡単に訳すと、ある一定方向に流れている砂の動きを阻んだ場合に起こる海岸侵食、という意味だ。簡単に図にまとめるとこうなる。
構造物設置による砂の変化①

 一方向に流れる沿岸漂砂の流れが強い場所において、防波堤、あるいは突堤などの構造物が沖向きに延ばされると、流れる砂の一部、もしくはすべての動きが阻止されることによって、構造物の上手側の海岸では堆積が、下手側の海岸では侵食が起こる。
 
 下記は、鳥取県河川課HPの資料にある、「卓越沿岸漂砂の阻止に起因する海岸侵食」の解説図だ。
卓越沿岸漂砂

 沿岸の砂の流れを遮るように、突堤などができると、流れの上手側では堆積が、下手側では侵食が起こるのだが、構造物の長さが短い場合、しだいに堆積した上手側の砂が足場となって、図に書き足した矢印のように、防波堤の中に砂が回り込んでいく現象がおきる。これにより漁港や港湾での航路埋没などを引き起こすという。また、この原因で侵食が生じた場合には、時間経過とともに侵食が下手側に次々広がっていくという。
構造物設置による砂の変化②

 逆に、構造物が長く幅も広い場合、遮られた沿岸流砂が、構造物の向こうに回り込むこともできず、先端付近にたまる現象も見られる。

 堤防など沖向きに延びる構造物があった場合、沿岸の流れに対して、上手側は堆積、下手側は侵食とまず覚えよう。
 
■■■②波の遮蔽域形成に伴って周辺海岸で起こる海岸侵食■
遮蔽域形成による侵食2

  「遮蔽」とはおおいかくすという意味だ。「遮蔽域」とは、防波堤や護岸、人工島などにより、いままでの海岸線をおおいかくすような形の構造物ができた場合の、そのおおいかくされている部分をさす。
 これまで何もなかったところに「遮蔽域」ができた場合、波や砂の特性上、遮蔽域外から遮蔽域内への流れができる。この流れが、「遮蔽域外は侵食、遮蔽域内は堆積」という状況を生み出す。
  上に「波の遮蔽域形成に伴って周辺海岸で起こる海岸侵食」の解説図をあげたが、皆さんもご存じのように、このようにシンプルな形の遮蔽域ばかりではない。経済発展のため、港やレジャー施設にと、主に利用に重きをおいて海岸線を開発してきた日本において、ほとんどの河口はもっともっと、形が入り組んでいる。
  それに対し、どんな形にもきっちり侵食と堆積の痕を残す砂と波は正直だ。そんな感慨すら浮かんでくるこの「波の遮蔽域形成に伴って周辺海岸で起こる海岸侵食」。ポイントをいくつかまとめてみた。

●波は、回折作用により構造物の裏側にまわろうとするため、構造物の裏に砂がたまる
●その回折作用によって生み出された遮蔽域の外から内に向く流れが、遮蔽域外は侵食、遮蔽域内は堆積という構図を生み出す
●遮蔽域には細粒の土砂が選択的に運ばれるため、侵食域には粗い粒径の砂が残る
●遮蔽域内に一度たまった砂は、前方から来る波の向きが季節で変わっても、出られない
●汀線(波打ち際)は、入ってくる波の向きに対し常に直角になろうと変形を続けるため、防波堤背後の堆積土砂を浚渫すると、また元の形に戻そうと沿岸漂砂が移動し、結果的に隣接域では侵食が激化する
構造物設置による砂の変化③

(波の回折作用については「NHK高校講座」http://www.nhk.or.jp/kokokoza/tv/butsuri/archive/resume011.html、気象庁HPhttp://www.data.kishou.go.jp/kaiyou/db/wave/comment/term/henkei/kaisetu.html
■■■③河川供給土砂量の減少に伴う海岸侵食■
土砂供給減少による海岸侵食

 前回、海岸には岩礁海岸と砂浜海岸の二種類があることをのべた。
 岩礁海岸であれば、波の作用によって崖が崩落する「海食崖」など、河川以外の土砂供給源もあるが、砂浜海岸の場合、河川からの土砂供給のみに頼っているため、河川からの土砂供給量の増減は汀線変化に直結する。
 土砂供給量が多ければ、河口沿いの汀線は海側に張り出し、供給量が少なくなると、後退する。後退した河口は、護岸されていなければ、そのまま河口沿いの角を削っていくが、実際には護岸されているものがほとんどのため、河口から始まった侵食は、沿岸部に移っていく。

 この「河川供給土砂量の減少に伴う海岸侵食」とは、いわゆる「ダムの堆砂問題」だ。高度成長の時代に日本各地で相次いで作られたダム。昭和40年代半ばには、ある北海道大学の教授が「日本のダムはやがて堆積土砂で埋没してしまう」と警告する論文を出していたそうだが、いま実際に日本各地でダムの堆砂問題が起きている。「堆砂問題」で困っているのは海岸だけではない。砂が流れてこないことで河の生態系にも影響を与えているし、ダムに砂がたまり水かさが増すことで、すぐにダムが満杯になるというダムの機能上の問題も生じている。
佐賀流水型ダムミニ

 対策としては、佐賀の城原川ダムのように、新規ダム建設時は「穴あきダム」と呼ばれる流水型ダムを選択する方法や、熊本の県営荒瀬ダムのように、採算が取れないダムを撤去するといった方法がある。ただ、新規ダムの建設や、老朽化したダムの撤去がそうそうどこでもできるわけではない。現在、一番注目されるのが、「排砂バイパス」と呼ばれるメンテナンスとしての既存ダムでの堆砂除去事業だ。
排砂バイパス

 上の図は、静岡県天竜川ダムで検討されている排砂工法のひとつである。ダムの上部に砂の取水口を作り、下流の河川に流している。
(天竜川ダム再編事業における排砂工法の検討状況 中間報告
http://www.cbr.mlit.go.jp/hamamatsu/gaiyo_dam/pdf/tenryu_kouhou.pdf
 九州ではまだほとんど前例がないが、奈良県の旭ダムや、富山県の宇奈月ダムなど実例もある。
(日本ダム協会HP 堆砂に関するダム一覧
http://wwwsoc.nii.ac.jp/jdf/Dambinran/binran/TokubetuDonKey/Setumei14.html
奈良県・旭ダムに関する写真付きレポート
http://wwwsoc.nii.ac.jp/jdf/Dambinran/binran/TPage/TPDamTaisya3.html )

 建設業界の中にも、ダムの堆砂を新たなビジネスチャンスととらえる向きもあり、各社HPで自社技術をアピールしている。(日立建機HPhttp://www.hitachi-kenki.co.jp/casestudies/2003/030401.html
日新工機HPhttp://www.nisshinkoki.co.jp/jigyonaiyo/e_dsr65.htm
 
 費用を誰が負担するのかなど、議論はあるが、海岸侵食の対極にあるこのダムの堆砂問題は、現在、まったく解決できない問題ではない。

■■■④海砂採取に伴う海岸侵食■
海砂利採取による海岸侵食

 海砂採取に伴う海岸侵食の理由は二つある。一つは、採取そのものによる海岸の砂の量の減少と、局所的に砂を採取することにより生まれる砂の復元力による、周辺域の侵食だ。
 
 もともと海砂は、高度経済発展に伴う建築骨材の材料として採取されていた。また、港や空港といった港湾開発に伴い、浚渫されていた。
 現在は、海砂採取による海底生物への悪影響の問題から、環境省が海砂採取禁止を各県に推奨。昭和46年から62年度まで増加傾向にあった採取量が全国的に減少している。特に海を共有しているという意識が高い瀬戸内海では、広島県を筆頭に99年に採取を全面禁止。現在、周辺県で唯一、海砂採取に対して何の規制もない福岡と大分が規制に応じるのか、注目されている。
 また、マンションの耐震偽装問題などで、海砂を含む建材の耐震精度を疑問視する声もある。
(環境省 07年4月公開資料「海砂採取の全国的傾向」
http://www.env.go.jp/nature/koen_umi/umi02_5.pdf
中国新聞 97年12月~99年12月掲載特集「追跡 海砂採取」
http://www.chugoku-np.co.jp/saisyu/index.html
四国新聞 99年1月~10月掲載特集「新瀬戸内海論 連鎖の崩壊」
http://www.shikoku-np.co.jp/feature/rensa/index.htm

  「局所的に砂を採取することによる周辺域の侵食」とは、「②波の遮蔽域形成に伴って周辺海岸で起こる海岸侵食」でも触れたが、砂の復元力によるものだ。
  
  ほぼ安定していた海岸の一カ所が、浚渫などで急に深くなると、砂は、元の同じ等水深の深さに合わせようと周りから砂を寄せ集める。その復元しようとする力は、元の深さに戻るまで続くため、砂が堆積したからといって浚渫すると、また周辺地域が侵食するという繰り返しを招く可能性がある。
 では堆積したままにしておけばいいという議論もあるが、場所によっては航路などで、至急の浚渫を余儀なくされている場所もあり、この復元力を認識したうえで、航路自体の変更などどう抜本的な解決策に向けて舵をきるか、各自治体の手腕にかかる問題である。

■■■⑤侵食対策のための離岸堤建設に起因する周辺海岸の侵食■
離岸堤による周辺海岸の侵食

  「離岸堤建設に起因する周辺海岸の侵食」とは、これまでにのべたように、砂の特性によるものだ。
 離岸堤は、波をブロックにぶつけることによって波の力を弱める目的をもつ。また、波の回折作用により、離岸堤の後ろには砂がつく。
 だが、長い海岸線の一部に離岸堤ができた場合、離岸堤の後ろに砂をつけるために周辺海岸から砂が集まり、同時に侵食も招く。結果的に、海岸線全部に離岸堤をつけないと、全体的な砂浜保全には至らないという現象も起きる。
高知離岸堤

(同じく太平洋に面した高知県の海岸 http://www.skr.mlit.go.jp/kochi/sea/seatop.html
                ◇                  ◇

 これで、砂浜が侵食されるだいたいの仕組みを認識頂けただろうか。
この基礎編をもとに、次に、宮崎の海岸の現状と、いまわかっている要因を報告する。
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